2012年3月26日月曜日

「Jアラート」で即時通報へ 発射確認後1、2秒で自治体に



北朝鮮による長距離弾道ミサイル発射実験とみられる「衛星」打ち上げ予告を受け、政府は25日、発射情報を自治体に速報する「Jアラート」(全国瞬時警報システム)の活用する方針を固めた。有事法制に基づく「国民保護」での運用は初。発射確認から1、2秒で情報を伝えることができ、前回の平成21年の弾道ミサイル発射時より国民への情報伝達は大幅に短縮される。
 21年4月に北朝鮮が弾道ミサイルを発射した際、政府は緊急情報ネットワークシステム「Em-Net(エムネット)」で発射情報を伝えた。今回はJアラートとエムネットの2段構えでの対応も検討する。
 Jアラートは、内閣官房が緊急情報を発信すると人工衛星を経由して1、2秒で自治体の専用端末に届く。端末には防災無線やコミュニティーFM放送が接続されており、音声が自動的に流れるシステムだ。
 エムネットより優れているのは「速報性」。内閣官房は発射情報を約1分後には確認できるが、Jアラートを使えばその数秒後には全国の自治体に情報が届く。これに対し、エムネットを利用した前回は発射情報が自治体に届くまで3分ほどを要した。
部品などが落下した場合、被害を最小限に抑えるには丈夫な建物内への避難が求められ、発射から1分超と3分の差は行動範囲を大きく左右する。政府高官は「危機管理の情報伝達は『巧遅は拙速に如(し)かず』が鉄則だ」と指摘する。
 Jアラートは21年の発射の際も活用を検討したが、当時は市区町村の整備率は約1割。ミサイルが上空を通過した秋田県で導入済みの市町村はゼロ、岩手県も5市町だったため見送った。これが国会で問題となり、普及を加速させ、整備率は98%(23年12月現在)まで拡大した。今回ミサイルが上空付近を通過するとみられる沖縄県の石垣・宮古島両市も整備済みだ。
 大規模なシステム改修も行った。以前は定型の音声しか発信できなかったが、ミサイル発射や上空通過といった状況の推移に即応し、音声内容を柔軟に変えられるようになった。

2012年3月21日水曜日

小田急ロマンスカーでわいせつ容疑、車掌の男逮捕へ 回送車内で女子高生の胸など触る


昨年12月末、出会い系サイトで知り合った女子高生を小田急線の特急「ロマンスカー」の回送電車に乗せてわいせつな行為をしたとして、神奈川県警が県青少年保護育成条例違反の疑いで、東京都内に住む小田急電鉄車掌の30代男の逮捕状を取ったことが20日、捜査関係者への取材で分かった。21日にも逮捕する方針。
 捜査関係者によると、男は昨年12月25日夜、回送のロマンスカーに車掌として乗車していた際、走行中の車内で当時15歳だった女子高生の胸などを触った疑いが持たれている。
 2人は携帯電話の出会い系サイトで知り合った。男が川崎市麻生区の新百合ケ丘駅から回送電車に乗るように指示したという。生徒が乗るのを目撃して不審に思った駅員が同社に報告して発覚。同社から相談を受けた県警が、生徒から事情を聴くなどして捜査していた。
(NSN産経ニュース)

2012年3月19日月曜日

2万8000人の殺害を手助けした元ナチス看守が死去


第2次大戦中にナチス・ドイツのユダヤ人強制収容所で看守を務め、計約2万8000人の殺害を手助けしたとして有罪判決を受けたジョン・デミャニューク被告(91)が17日、ドイツ南部の高齢者施設で死去した。ドイツのメディアが伝えた。
 デミャニューク被告は大物戦犯の一人とされ、昨年5月にミュンヘンの裁判所で禁錮5年の判決を言い渡された。DPA通信によると、上訴していて判決は確定していなかった。
 ウクライナ出身。1審判決によると、1943年にナチスが占領していたポーランドの強制収容所の看守としてユダヤ人虐殺をほう助した。2009年5月に移住先の米国からドイツに移送された。(共同)